1月の日本蜜蜂|初心者向け越冬管理の考え方と失敗しない見守り方
1月になると、日本蜜蜂を飼い始めたばかりの方ほど不安が大きくなります。
- 巣箱の前に蜂がいない
- 音もしない
- 動きが見えない
「もしかして全滅したのでは…?」
そう思ってしまう気持ちは、とても自然なことです。
しかし結論から言うと、**1月の日本蜜蜂は“見えなくて当たり前”**です。この記事では、初心者の方向けに、1月の越冬中に何を考え、どう向き合えばよいのかを解説します。
1月の日本蜜蜂は何をしているのか
真冬の日本蜜蜂は、巣の中で蜂団子を作っています。これは、働き蜂たちが体を寄せ合い、中心部の温度を保つための行動です。
この状態では、
- 外に出て飛ぶことはほぼない
- 巣門付近にも姿を見せない
- 音も非常に静か
という状態になります。
人間の感覚で見ると「活動していない=死んでいる」と感じてしまいますが、実際には静かに生きていることがほとんどです。
1月に巣箱を開けてはいけない理由
越冬中に巣箱を開けてしまうと、以下のようなリスクがあります。
- 巣内温度が一気に下がる
- 蜂団子が崩れる
- 巣落ちや全滅につながる
特に1月は、一年の中でも最も厳しい時期です。この時期に人が手を入れることは、蜜蜂にとって致命的になることがあります。
「確認したい」という気持ちが、一番の危険行動になることを覚えておいてください。
実際にあった失敗談:動かない=死んでいると思い込んだ結果
私自身、過去に大きな失敗をしたことがあります。
冬になり、蜜蜂の姿がまったく見えなくなりました。巣箱の中も静かで、音もしません。
「これはもうダメかもしれない」
そう思い込み、巣を解体してしまいました。
すると、巣の中央に蜜蜂たちがぎゅっと集まっていました。動きもなく、正直、死んでいるように見えました。
それでも数匹を持ち帰り、家の中の暖かい場所に置いてみたところ、普通に活動を始めたのです。
このとき初めて、
冬の蜜蜂は、動かない=死んでいる、ではない
ということを身をもって理解しました。
1月にやっていい越冬チェック
「何もしない」と言っても、完全放置ではありません。1月でも外からできる確認はあります。
巣箱の重さ
持ち上げる必要はありません。軽く揺らしてみて、秋に比べて極端に軽くなっていないかを確認します。
巣門の状態
雪や死骸で巣門が完全に塞がっていないか、外からそっと確認します。
音の確認
巣箱に耳を近づけて、かすかに音がするかどうかを確認します。
※叩いたり振ったりするのは絶対にNGです。
越冬中の断熱は必要なのか
よく聞かれる質問のひとつが、
「1月の巣箱は断熱した方がいいのでしょうか?」
というものです。
結論から言うと、1月に入ってから無理に断熱をする必要はありません。
日本蜜蜂は、日本の冬に適応した在来種です。蜂団子を作り、自分たちで温度管理を行います。
この時期に、
- 断熱材を巻くために巣箱を動かす
- 隙間を塞ぎすぎる
と、逆に結露や湿気がこもる原因になることもあります。
断熱を行う場合は、秋のうちに、外側から、通気を残した状態で行うのが基本です。1月は「触らないこと」こそが最大の断熱対策です。
不安なときほど「何もしない」という選択
越冬中は、どうしても人の方が不安になります。
しかし、
- 見えない
- 動かない
- 静か
これらはすべて正常な越冬状態です。
明らかに巣箱が軽すぎるなど、よほどの異常がない限り、
「何もしない」という選択が、最も安全な管理になります。
まとめ|1月は信じて待つ時期
1月の日本蜜蜂管理で大切なのは、
- 開けない
- 触らない
- 人の感覚で判断しない
この3点です。
冬を越えた群れは、春になると必ず動き出します。1月はそのための大切な準備期間です。
不安になる気持ちをぐっと抑えて、蜜蜂の力を信じて見守ってあげてください。

